東京に旅行で来ている外国人に英語で話しかけてみた
国際社会…今の日本は『英語が話せて当たり前』な時代に突入しました。転職や、職場での昇給を目指して仕事帰りに英会話スクールに通うも、日本語が通じてしまう先生では一向に上達しない!そんなモヤモヤを解消すべく、積極的に外国人に英語で話しかけてみました。
するとどうでしょう、言葉の壁はあるように見えていただけでそこに壁など無かったのでした。
お互いに興味があるということ
東京、渋谷。探さなくても、目をつぶっているだけで外国から来た人々の存在を感じることが出来ます。私達から見れば彼らは外国人ですが、彼らから見た私達も外国人です。お互いに興味があるのにシャイな日本人というレッテルは外国人に少し気を遣わせているのか同じ空間にいてもなかなか会話に発展することはありません。
一人コーヒーを飲みながら渋谷の街並みを眺める彼に、私は『ハロー!ウェアアーユーフラム?』片言の英語で、話しかけました。彼は驚いた様子でしたが、『フラムキャナダ!』と答えてくれました。不審な日本人に驚くことなく片言の英語に答えてくれたことと、キャナダ!を聞き取れたことで私の気分は最高潮でした。
疲れた足を引きずり週二日通った英会話スクールよりよっぽど楽しさを感じた瞬間です。仕事や生活の中で、英語を必要とする瞬間や、話すことができれば尚便利だなというシチュエーションが増えていますが、そもそもの原点は自分達と違う言葉を話している相手を理解したい、知りたいという気持ちが今の国際社会を作り出しているということでしょう。
彼の名はジョーン、一週間滞在していて日本にはもう二度来たことがあったそうで、私達は三十分ほど片言の英語でやりとりし、交流しました。彼も日本人に興味があるらしく、簡単な日本語の単語や場所について詳しく聞いてきてくれたときにはとても感動的でした。
ある程度は単語で話は通じてしまう
そもそも、難しい文法を理解したくて英会話スクールに通う人はいるのでしょうか?私は、普通の日本人がすらすらと英語を話す姿に憧れて『私もあんな風に英語を話したい…分かりあえるくらいになりたい!』と思ったことがきっかけです。
外国の映画が好きで、思春期の頃は良く部屋にこもって繰り返し観ていたものです。渋谷でのジョーンと私の交流でも分かるように単語の知識がある程度あれば、三十分間も普通に話していられます。英語の難しい文法で、もしたった今つまずいている人がいたら、声を大にして言いたいです。
『単語をたくさん覚えましょう!』と。外国人の中にも、とてもシャイで初めて会う日本人に話しかけられたら、どうしたらいいかわからず固まってしまう人もいるかもしれません。ただほとんどの人は投げ掛けた質問に答えてくれるでしょう。
机に向かって文法を学んでいるあなた!私と一緒に単語帳片手に国際交流しませんか?きっと新しい友達を作りながら、もっと楽しく英語を学ぶことが出来るはずです。
話すことより聞くことのほうが困難
『知っている単語のはずなのに、なぜか聞き取れない』ジョーンと私の英会話では、わたしの『パードンミー?』が多く光りました。何度も聞き直してスーパースローリーでお願いすると、どれも知っている単語のはずなのにどうしても聞き取れません。
またこれも英会話の面白いところです。ポロナウンスエィションと言って、唇を噛んだり小さい『ツ』のような音を出す発音は声ではなく微かな音を聞き取らなければなりません。毎日英会話スクールに通うには金銭的もしくは、体力的な問題が発生しますよね。
それを解決するには英語のCDや字幕版の映画などとても力を発揮します。家で寝転んで勉強出来てますます意欲が沸いてくるのは私だけでしょうか。英語の音になれるにはやはり繰り返し同じ音を聞いて、その音自体を覚えてしまうことが一番の近道でしょう。
ジョーンは店のなかで暇をもて余していました。どこに行くわけでもなくテーブルでコーヒーを飲んでいる、そんな外国人はもしかすると日本人から話しかけられるのを待っているのかもしれません。同じ地球に生まれてきて、この広い世界で同じ店の隣のテーブルにたまたま座った外国人に話しかけないなんてなんだか寂しいことでしょう?
相手の国に興味を持つこと
私たちは生まれ育った日本というこの国で、毎日寝て、起きて、食べて、それなりに幸せに暮らしています。日本国内様々な場所にそれぞれ美しい景色があり文化があります。この国の全てを知るには、人が生きられる年数では到底足りないほどの歴史があるのです。
私の母は、飛行機が怖く乗ることが出来ません。それでも母の仕事場には毎日たくさんの外国人が訪れます。『どうしてもその人たちに通じる言葉で話したい』と、よく私に『これは英語で何と言うの?』と聞いてきます。飛行機が怖くて外国に行くことなどこの先一生無いだろうと言う母が『それでも英語で伝えたい』『言葉を覚えたい』と思う、その心理が今の日本を、世界中をこれほどまでの国際社会にしたのでしょう。
世界の国々がどんどん進歩していくにつれて、私達の他国への関心はとても大きなものになっています。それは外国に住む人達も同じです。シャイな日本人の仮面を剥いでもっとお互いの国や、その歴史、言葉に興味を持つことが増えたら世界はきっとさらに平和になるでしょう。
共に世界へ羽ばたこう!
東京、渋谷から始まった私とジョーンの不思議な国際交流は今でも続いています。ジョーンとメールでやり取りしていくなかで、自然と文法も身に付き今では簡単な文章はほぼ英語で書くことが出来るまでになりました。遠い国に友達が出来るとなぜか、世界が身近に感じます。
私たちはとても恵まれた時代に生まれたのかも知れません。外国へ行きたいと願えば飛行機に乗ってすぐにその国の地を踏むことが出来ます。分からない言葉は辞書を使えばすぐに調べられます。情報や物で溢れる世の中ですが、そんな時代だからこそ自分たちの住む場所や使う言葉も自由に選べるのです。
外国へ興味を持つことは、自分たちの国を知ることでもあります。『相手を知るために自分たちを伝える』それが国際交流で、今の私達がおかれる国際社会での原点なのかもしれません。東京に旅行で来ている外国人に話しかけてみたら、新しい出会いと私達の暮らす世界の豊かさを感じられました。
共に世界へ羽ばたこう。
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